今回はSESで年収1000万(額面)を達成するには、どうすればなれるかをシミュレーションしてみようと思います。
必要な金額の計算してみる
計算上面倒なので、ボーナスなしで計算します。年収1000万を月給のみで達成する場合、毎月83万3334円必要です。今回は、計算しやすいように切り上げて月給84万とします。
ご存知と思いますが、社会保険料等は従業員負担だけでなく会社負担があります。つまり、上記84万に加えて会社は支出するということになりますので、その額はそれぞれ以下の通りとなります。下記に上げた保険は、あくまで加入が義務付けられているもののみで、企業固有の福利厚生等で入っている保険等も別途費用が掛かります。
社会保険料
協会けんぽ(東京都)で計算します。等級は40になり、毎月「40,836」円となります。
厚生年金保険料
こちらの表をもとに計算します。等級は32となり、毎月「59,475」円となります。
雇用保険
こちらの表をもとに計算します。6/1000なので、毎月「5,040」円となります。
労災保険
こちらの表をもとに計算します。3/1000なので、毎月「2520」円となります。
子ども・子育て拠出金
令和2年4月より料率は3.6/1000なので、毎月「3024」円となります。
介護保険料
40歳以上の場合、介護保険料もかかります。協会けんぽの場合1.8%(労使折半)となりますので、事業主負担は0.9%です。毎月「7,560」円となります。
会社が負担する総額は・・・
84万円の給料を払うということは、会社は総額で「958,455」円を支払うことになります。
総額 | 958,455 |
給与 | 840,000 |
社会保険 | 40,836 |
厚生年金 | 59,475 |
雇用保険 | 5,040 |
労災保険 | 2,520 |
子ども・子育て拠出金 | 3,024 |
介護保険 | 7,560 |
結論
つまり、最低限の福利厚生で、単価が96万/月で1年間稼働した場合に「人件費のみでトントン」となるわけです。会社の運営は人件費のみではなく固定費や利益が必要ですから、月84万を社員に払うためには、会社の規模や体制等にもよりますが少なくとも単価120万/月ほどは必要になるのではないでしょうか。
120万/月の案件なんてそうそうありませんし、参画しても年間を通して同じ単価で継続することも困難です。そのため、不可能とは言いませんが、SESかつ個人の業績のみで達成することはとても難しいことが分かります。
つまり、年収1000万を目指すのであれば、個人業績のみではなく、組織・チームで戦う必要があります。10名規模のチームを1年間束ねられれば可能性はあるのかな、と思います。
よくプログラミングスクール等の広告で見るエンジニアで1000万!といった過大広告に惑わされる人が少なくなれば、と思い難しさを書いてみました。プログラミングが出来るだけでお客さまは120万/月も払ってくれませんよ!
コメント